2011年1月29日 (土)

PTSDの持続エクスポージャー療法  エドナ・B. フォアら

PTSDへの持続的エクスポージャー療法のマニュアル。簡潔に手続きがかいてあるので、実践する時には非常に役に立つ一冊。

PTSDの持続エクスポージャー療法―トラウマ体験の情動処理のために PTSDの持続エクスポージャー療法―トラウマ体験の情動処理のために
エドナ・B. フォア,バーバラ・O. ロスバウム,エリザベス・A. ヘンブリー,Edna B. Foa,Barbara O. Rothbaum,Elizabeth A. Hembree,金 吉晴,小西 聖子,石丸 径一郎,寺島 瞳,本田 りえ

星和書店
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2011年1月25日 (火)

学習の心理学 今田 寛(著)

  行動療法は、学習心理学の知見を心理療法に応用したものです。なので「行動療法」の枠組みを用いて臨床活動に取り組む人は、学習心理学を学んでおく必要があります。たとえ、カウンセラーが自称する自分の専門領域が認知「行動療法」であっても、それは同じです。

  行動療法を学び始めた人にとって、いきなりメイザーの学習と行動を読み始めるのは、酷な話なので、初心者向けの本を紹介します。

  この本は、学習心理学の成り立ちから、古典的条件付け、道具的条件付けについての20世紀後半までの研究の変遷を分かりやすく解説しています。非常にわかりやすく書かれているので、学習心理学の勉強をはじめたい人にはお勧めの一冊です。

2011年1月19日 (水)

【名著】対人援助職のための認知・行動療法

 とにかく患者さんクライエントさんの援助をしたいと考える人に読んでほしい。そして、この本からもらった影響を治療行動として自発し、患者さんに還元してほしい。

  内容の紹介などをしようと思って書き始めましたが、私が何を書いても陳腐になりそうで、「ぜひ読んでください」とPCの前で叫んでいます。

  患者さんと対面する前に、記録をつける時に、自分を振り返る時に読みたい、大切にしたい本が増えました。

・・・CTBに関するブログっぽくないですが、たまには良いよね。

2011年1月17日 (月)

認知行動療法のすべてがわかる本

清水栄司(編)「認知行動療法のすべてがわかる本」をよんだ。

 

認知療法からみた認知行動療法をザーっと理解する為の本という印象。ビバ パッケージ療法という感じ。

イラストが多く、わかりやすく書いてあるので、「認知行動療法?なにそれ?おいしいの?」という方が認知行動療法の大枠を理解するには、良い本だと思います。

2010年11月 2日 (火)

精神科臨床ケースプレゼンテーションの技術(書評)

 パワーポイントでのケースの発表の仕方が、丁寧に解説してある一冊。ケースのプレゼンテーションは、やればやるほど臨床技能の向上につながる物です。修士の学生などにはぜひ読んでもらいたいですね。

精神科臨床ケースプレゼンテーションの技術―(認知)行動療法から学ぶ 精神科臨床ケースプレゼンテーションの技術―(認知)行動療法から学ぶ
飯倉 康郎

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2010年10月26日 (火)

セロひきのゴーシュと、小学2年生のことば

小学校2年生の作文に泣かせられたよ。

 このブログは小学校2年生の女の子が書いた「セロひきのゴーシュ」の感想文を紹介しています。セロひきのゴーシュと、その感想文が載っている日本語ということばを図書館で借りて読んでみました。

 小学2年生のかいた作文の素晴らしさの解説は、上述のブログに譲るとして、編者 赤木かん子さんのあとがきを引用します。

  一度思い込んじゃったことって、自分はそう思ってしまっているんだ、ということに気がつくのが大変だものね。わかってよかったよね。

  <ことば>はこうやって人を縛ることもできるけど、上手に使えばほどいて自由にすることもできるんです。<ことば>って強いでしょう?

 ACTでは、ルールでがんじがらめになっている人に新たなルールを作ってもしょうがない、というスタンス。けれども、ことばがことばをほどくと感じるときは確かにある。洞察や気付きといわれるものが、それ。

 ぼんやりと思うところとしては、おそらく言語的ルールが新たに増えるだけではダメ。情的洞察、つまり感情をともなわせた上での言語であれば、ことばの呪いをほどくことができるのでしょう。

 「情的洞察」としての言語反応をどう考えるかというのも、おもしろいですね。

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2010年10月22日 (金)

臨床に活かす基礎心理学(書評)

 臨床心理実践家が、基礎心理学のデータを有効に利用していくことが出来れば、日々の仕事がより質の高いものになる。・・・というのが理想ですが、学習心理学と行動療法の様に基礎と臨床とが直接的なつながりがない場合、中々そういったことは難しいわけです。そこで、「臨床に活かす基礎心理学」を読んでみました。

第3章「神経―生理学を活かす」

この章は面白かったです。脳波や脳機能画像を見るときに、「○○の部位が活性化しているから××だ」と、短絡的に見てしまいがちです。そこには以下の指摘があります。

 例えば,ある課題を遂行している際に二つの脳部位の活動に関連が観察されたとしても,それらの脳部位が本当にシステムとして機能しているのか,偶然に活動が共起したのか,未知の過程を反映する別々の活動に過ぎないのか,を客観的に判断することは難しい.その場合に基準になるのは,解剖学的な神経連絡の知識である。(大平英樹)

 解剖学的な視点というのは、深く理解できていないので、そのあたりの「見方」という部分はすごく参考になります。

 扁桃体と前頭前野を中心として、情動制御や依存についてよく書かれています。

その他の感想

 第4章「行動心理学を活かす」もわかりやすく書いてあります。

 ただ、認知心理学に関しては認知情報処理理論の多くがCBTに応用されているので、そのあたりを取り上げて欲しかった感じました。発達心理学、パーソナリティ心理学についても執筆者の研究課題が中心で、すでに応用されている基礎研究がありそうです。社会心理学についても、自己注目や自己没入といったところは、WellsやClarkなどから「自己注目」「反芻」など臨床で既に基礎とが結びついて発展している部分があるので、そのあたりを紹介してもらった方が良いのにとおもいました。

 これからの発展を考えていくと、ただ単に「基礎心理のこういうデータを参考にすると、Cl.をこのように理解することが出来る」という解釈にとどまるのではなく、基礎心理学のデータをクライエントのサポートに実際に結びつけた上でデータをとって、基礎の臨床への適用度を吟味した論文がたくさん書かれていくことが必要なのでしょう。

2010年7月27日 (火)

眠れないので、つぶやき

動機付け面接も、ACTも「ことば」が重要なキーワード。ACTはことばと距離をとったり、ことばをことばとしてみる文脈を作りながら、その人らしく生きることをサポートする。動機付け面接では、チェンジトークを如何にクライエントさん自信が語り、変化へ繋げるかが問題になる。
ACTの価値と、動機付け面接のチェンジトークとの類似点と差異をしっかり認識しておくとケースに役立ちそうだ・・・むにゃむにゃ・・・おやすみなさい・・・。。

2010年7月24日 (土)

 「日本語の作文技術」という本があり、日本語の文章をわかりやすく記述する方法が紹介されている。著者は本多勝一という長年新聞記者を務めてきた編集者だ。
 その著書の中に、臨床心理学の世界にも通ずると思われる一文があったので引用したい。これは、アイヌ民族出身の民族学者菅野茂氏が、みずからの民族に関する研究者となるまでに非常に長くの時間がかかり、業績を積めなかったことへの一考察として書かれています。

何の分野でもそうですが、資本主義型管理社会での教育は、少数の専門家と多数の非専門家とに強引に選別するのが目的ですから、ほんとうは誰でもやればできる技術さえ教えないでおいて、糞の役にも立たぬことを選別が目的で義務教育の授業に加えます。
医学などの技術も、たいしたことでもないのにカルテをドイツ語なんかで書いて知識を専有する馬鹿らしさ(そのくせドイツ語の原書をろくによめない医者がいるけれど)。
そのような意味で、技術は私たち自身のものとして「専門家」どもからとりかえすべきだ。

 対人援助を目的とした臨床心理学の世界ですら共通することがあるように思う。心の専門家といわれる我々が情報囲い込むのは他の支援者にとってフェアではなし、社会のためにもならないんだろう。事例報告の仕方だったり、対応の仕方だったり、統計データであったり。もっと利用しやすくなって欲しいと思うと共に、それを分かりやすく説明する義務も専門家はになっているということを自覚していかなくてはいけない。

日本語の作文技術 (朝日文庫)
日本語の作文技術 (朝日文庫)

2010年7月19日 (月)

不登校などの政府統計を見るには

 日本における不登校状況を踏まえることは、目の前の臨床現場である個々の学校現場を理解する上で役立ちます。日本の状況を把握するためには、本や論文を読むこととどうように、統計データに目を通すという方法があります。不登校に関する情報は開示されているので、チェックされると良いと思います。
 以前は、文部科学省のHPから直接エクセルをダウンロードする形でしたが、現在は政府統計総合窓口にて公開されています。リンクを張っておきますので、参考にしてみてください。

e- Stat(政府統計総合窓口)

児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査


2008年の段階で不登校児童生徒の数は12万6805名です。ピークの平成13年(2001年)よりは、やや少ない数です。

«天然という他者評価